年少組の夏、3歳8月のみーちゃん。
久しぶりに通園施設の連絡帳を読み返してみた。そこには「毎日帰宅後にビニールプールで遊ぶみーちゃん」の記録がぎっしり。
室内で集中して遊べるおもちゃが少なかったみーちゃんにとって、ビニールプールは夏限定の特別な遊び場所だった。
でも、楽しいだけでは終わらないのが、みーちゃんとの日々。
たとえば、プールに溜めた水をわざとこぼす遊びがブームになり、水道代がぐんと跳ね上がった。
当時は他害も激しくて、なんとビニールプールにまで噛みつく始末。ひと夏で3つも破れてしまった(涙)。
ご近所の子どもたちが一緒に遊びに来てくれるのは嬉しいけれど、誰かに噛みつかないかとヒヤヒヤ。ほかの子に目を配る余裕もなく、私は毎回ぐったり。
見守りに来たお母さんたちが井戸端会議をしていても、私は話に加わるどころじゃなかった。
外の市民プールにも行ってみたけれど、これもまた一筋縄ではいかなかった。
昼食もとらずに、ただただ水に浮かんでぼーっとしていたかと思えば、1時間に一度ラジオ体操の音楽が流れて「みんな一度上がりましょう」となると、大暴れ。
「出たくない!」と必死に抵抗するみーちゃんに、周囲の視線が刺さるようだった。
でも、そんな中でも、嬉しい記録もある。
この頃のみーちゃんには「クレーン」があった。
言葉がなくても、自分の欲しいものがあるときに、私の手を引っ張って伝えてくれていた。
みーちゃんなりの「伝えたい」サインがあった。
このクレーン行動は、半年ほどで見られなくなった。
理由ははっきりしないけれど、当時PECSの療育に通い始めた時期と重なっている。
もしかしたら、カードを使って伝える方法に少しずつ移行していったのかもしれない。
当時は大変で、毎日が精一杯だったけれど、こうして連絡帳を読み返してみると、懐かしくて愛おしい3歳の夏だった。