1歳半健診で「気になる点がある」と言われた後、地域の保健師さんが我が家を訪問してくれることになった。
正直なところ、不安だった。
「どんな話をされるんだろう」「何か指摘されるのかな」
そんな思いで、家の中を掃除しながらも、どこか落ち着かない時間を過ごした。
約束の時間にインターホンが鳴る。
ドアを開けると、優しそうな笑顔の保健師さんが立っていた。
柔らかな雰囲気に少しホッとする。
リビングに上がってもらい、みーちゃんと対面。娘は気にすることなく多動全開であちこちウロウロ。
保健師さんは無理に関わろうとせず、自然な距離でそっとみーちゃんを見守る。
「気になる部分はあるけれど…」
保健師さんとの話は、娘の生活リズムや食事、発語のことなど、多岐にわたった。
私は思っていること、感じていることを、できるだけ正直に話した。
「言葉がなかなか出なくて、心配です」
「目が合わないことが多いです」
「同じ動きを何度も繰り返します」
そんな話を聞きながら、保健師さんは静かにうなずき、「ママ、よく見てますね」と言ってくれた。
「確かに気になる点はあります。でも、だからといって今すぐに“診断”というわけではありませんが、一応こども病院を紹介します。受診してみてください。」
その言葉を聞いて、私が今できること、するべきことが明確になったことで少し肩の力が少しだけ抜けた。
帰り際、保健師さんはこう言ってくれた。
「みーちゃんのこと、これから一緒に見守っていきましょうね。気になることがあれば、いつでも連絡ください」
「私はひとりじゃない」
あの日そう思えたことで、これから続く子育ての中で、初めて少しだけ心に余白ができた。
育児はたしかに大変だ。でも、誰かとつながっているだけで、ずいぶん違う。
そんなことを教えてくれた、初めての家庭訪問だった。