0歳〜3歳

初めての家庭訪問―1歳半健診のあとに―

1歳半健診で「気になる点がある」と言われた後、地域の保健師さんが我が家を訪問してくれることになった。

正直なところ、不安だった。

「どんな話をされるんだろう」「何か指摘されるのかな」

そんな思いで、家の中を掃除しながらも、どこか落ち着かない時間を過ごした。

約束の時間にインターホンが鳴る。

ドアを開けると、優しそうな笑顔の保健師さんが立っていた。

柔らかな雰囲気に少しホッとする。

リビングに上がってもらい、みーちゃんと対面。娘は気にすることなく多動全開であちこちウロウロ。

保健師さんは無理に関わろうとせず、自然な距離でそっとみーちゃんを見守る。

「気になる部分はあるけれど

保健師さんとの話は、娘の生活リズムや食事、発語のことなど、多岐にわたった。

私は思っていること、感じていることを、できるだけ正直に話した。

「言葉がなかなか出なくて、心配です」

「目が合わないことが多いです」

「同じ動きを何度も繰り返します」

そんな話を聞きながら、保健師さんは静かにうなずき、「ママ、よく見てますね」と言ってくれた。

「確かに気になる点はあります。でも、だからといって今すぐに“診断”というわけではありませんが、一応こども病院を紹介します。受診してみてください。」

その言葉を聞いて、私が今できること、するべきことが明確になったことで少し肩の力が少しだけ抜けた。

帰り際、保健師さんはこう言ってくれた。

「みーちゃんのこと、これから一緒に見守っていきましょうね。気になることがあれば、いつでも連絡ください」

「私はひとりじゃない」

あの日そう思えたことで、これから続く子育ての中で、初めて少しだけ心に余白ができた。

育児はたしかに大変だ。でも、誰かとつながっているだけで、ずいぶん違う。

そんなことを教えてくれた、初めての家庭訪問だった。

ABOUT ME
よかてん
はじめまして。「よかてん」と申します。 発語のない重度知的障がいを伴う自閉症の娘「みーちゃん」との日々をブログに記録しています。 発達がとてもゆっくりだった娘も、今では22歳になりました。 このブログでは、療育や生活の工夫、家族の関わりなど、実体験をもとに書いています。 同じような状況の方や、関心を持ってくださる方の参考になれば幸いです。 わたくしごとですが、2025年、シングルマザーになりました。 障がいがある娘を連れての離婚についても書いていきます。 ご意見・ご感想などございましたら、[お問い合わせフォーム]よりお気軽にご連絡ください。