〜車、年金、手当、そして現実と向き合った日〜
生活保護を申請しようと思った理由は、
単純に「もう限界」だったから。
シングルマザー、障がいのある娘、要介護の実母。
働きたくても働けない。稼ぎたくても時間がない。
一人では、もうどうにもできないところまで来ていた。
きっかけは、“車を持っていてもいいのか”が気になったこと
生活保護の申請をする前に、どうしても聞いておきたいことがあった。
それは「車を持っていてもいいのか?」ということ。
それだけを確認するつもりで、役所の生活援護課へ行った。
けれど、そこでいきなり、いろいろな質問をされた。
■ なぜ車が必要なのか?と聞かれて
私はこう答えた。
娘は、外で突然大きな奇声をあげることがある。
そうなると周囲に迷惑がかかってしまうし、本人もパニックを起こしてしまう。
でも、車に乗せて30分~1時間ほどドライブをすると、落ち着いて帰宅できるようになる。
だから、娘の安心のためにも、車が必要。
さらに、実母(要介護2)が一人暮らしで、通院の送迎にも車が必要だと伝えた。
すると担当者の方はこう言った。
「娘さんのためなら、車所持は認められる可能性がありますが、
お母様の通院のためという理由では、原則認められません。」
■ 年金や手当も“収入”とみなされる現実
その後、私の所得、娘の障がい年金や手当の金額も聞かれた。
そして言われたのは――
「もし生活保護が受給できたとしても、娘さんの年金は“収入”とみなされます。
その分、支給額は少なくなります。
本当にギリギリ最低限の生活ができるレベルです。」
それは、「最低限の生活は保障するけれど、
それ以上は一切、認めない」と言われたような気がした。
■ 車はあっても、ガソリン代がないかもしれない
確かに、車の所持が認められたとしても――
ガソリン代を捻出する余裕は、たぶんない。
そしてそれはつまり、
みーちゃんのドライブで気持ちを落ち着けてあげる手段を、使えないかもしれないということ。
それって、本当に“生活を守る”って言えるのかな?
そんな思いが、頭の中をぐるぐる回った。
📄 提出を求められた書類(私の場合)
その後、「申請する場合は以下の書類をそろえてください」と言われた。
- 各種手当の証明書(児童扶養手当、障がい者手当など)
- 銀行の通帳(すべて)
- 生命保険・損害保険の証書
- 自動車・オートバイ関連書類(車検証など)
- 年金関係書類(娘の障がい年金振込通知書)
- 医療保険関連(国民健康保険証)
- 療育手帳
- 団地の家賃支払い領収書
- 私の個人事業の収支明細書(フリーランスとしての収入・経費がわかるもの。直近まで)
- 確定申告書コピー
多いな、と思ったけれど、
ひとつずつ確認しながら揃えていくしかない。
🥀 これで生活できるのかな……
帰宅してからも、ずっと胸がざわざわしている。
みーちゃんのドライブすら我慢しなければいけない生活。
本当にこれで、娘と私の暮らしは守られるのだろうか。
支援を受けるために、もっとたくさんのものを手放さなければいけない気がして――
正直、夜も眠れない。
みんな、どうしてるんだろう。
自動車を手放して、移動できるのかな。
ガソリン代なしで、どうやって気持ちを整えるのかな。
🪴しめくくり
迷いながら、悩みながら、
それでも私は今、“生活を立て直す”ために動いている。
自分の選択を恥じないように。
娘の生活を守るために。
これは「ラクを選んだ」わけじゃない。
「生きるために選んだ手段」なんだと思いたい。