私の実母は、築50年の古い木造住宅にひとりで暮らしている。
私の家から車で20分ほど。日当たりも悪く、冬はとても寒い。
現在、母は要介護2。
腰の手術歴があり、身体障がい4級。
さらに認知機能の低下も進んでいる。
一人での入浴は難しくなっていて、浴槽から立ち上がれなかったり、転倒したことも。
それでも母自身は「自宅で最期まで過ごしたい」と希望している。
できる限りその想いに寄り添いたい。
それが、今の私にできる最後の親孝行だと思っている。
介護サービスの現状と限界
現在のサポート体制は、
- 月〜土:1時間の家事援助(ヘルパー)
- 週4日:入浴付きデイサービス(午後)
- 週末:私が訪問
という組み合わせで、ギリギリ一人暮らしを維持している。
ただ、最近になって尿意を感じ取れなくなり、認知も日に日に進んできている。
朝の訪問時、ヘルパーさんから「尿臭が強い」と報告があり、デイサービス側からも「歩行がかなり不安定になってきた」との声があった。
自閉症の娘との生活が、介護のハードルになる
問題は、自閉症の娘・みーちゃんの存在だ。
病院に強いトラウマがあるため、みーちゃんを連れて母を病院に連れて行けない。母を病院へ連れて行く時間帯には、みーちゃんを預ける場所がない。
通院以外で母宅へ行く際はみーちゃんも一緒に連れていくが、家事や雑用で長時間になることもあり、暇なみーちゃんは落ち着きがなくなる。
自宅では使っているスマホも、外出先では使わないというこだわりがあるため、時間をつぶす手段がないのだ。
施設入所を検討しても「該当しない」現実
一番の理想は、常時見守りのある施設への入所。
しかし、特別養護老人ホーム(特養)は要介護3以上が条件。
2カ月前に再申請したものの、結果は「要介護2」のまま。
次に検討したのは介護老人保健施設(老健)。
こちらは要介護1から入所できるが、基本的に「在宅復帰を目指す」方向けで、リハビリ期間も3〜6カ月程度。母の状態とは合わない。
最終手段は民間の有料老人ホーム。
ただし月額15万円〜が相場で、母の収入(遺族年金含め月10万円)では到底入所できない。貯金もゼロ。
つまり今の現実は、「24時間介護が必要になるまでは、今の生活を続けるしかない」という厳しい選択肢しかない。
せめてできることから
まずは、夜間の尿失禁対策。
就寝前にリハパン(介護用オムツ)をしっかり履いてもらうこと。
現在はデイサービスから「就寝仕様」で帰ってくるが、帰宅後に排尿してしまい、気づかずに寝てしまう日々。
朝になると、床やベッドが濡れている。
これを減らすだけでも、母自身もヘルパーさんも楽になる。
でもその声かけや確認を、誰が夜に行うのか?
ヘルパーの回数は制度の上限。
弟は仕事で「毎回は無理」と言う。
結局、私が行くしかない。
ダブルケアの現実と未来への不安
週末と平日の1日、みーちゃんを連れて「夜のドライブ」として母宅へ通う。
それが現実的な落としどころかもしれない。
…でも、やっぱり大変だ。
同じような状況の方、本当にお疲れさまです。
そしてふと思う。
いつか、私が母のような状態になったとき。
長女に同じ思いはさせたくない。
でも、有料老人ホームに入れる余裕なんて、私にはないかもしれない。
老後のこと、今から少しずつ考えておかないと――。