0歳〜3歳

2歳の夏、娘が脱走した日―ご近所に助けられた思い出

あれは、娘が2歳の初夏のこと。


窓を開けて網戸にしていると心地よい風が入ってくる日だった。

私はみーちゃんが大人しいうちに家事でバタバタ。

時々みーちゃんの様子をチェック。

あれ?静かだな。どこかに隠れたかな?

家中を名前を呼びながら探したが、娘の姿が見えない。


他に隠れそうなところはないかな・・・

と考えている時、ふと網戸を見ると少し開いているではないか!!

まさか!と思って慌てて外に出てみーちゃんを探す。

自宅前の道にはいない。

どうしよう・・・。

自宅前の道路は住宅街の住民やその関係者しか通らない道だけど、全く交通量がないわけでもない。

みーちゃん、車が危険なものとは理解していない。

車に轢かれてるかも知れない。

転んで泣いているかも知れない。

誰かに連れて行かれるかも知れない。

そんな「もしかしたら・・・」が一気に押し寄せてきて、しばらく手が震えた。

一瞬で色んな覚悟をした。

私が慌てて走っていると近所の人が「どうしたの?」と声を掛けてくた。

事情を説明すると「手分けして探そう」と近所の人数名を呼んで手伝ってくれた。

自宅前に大きな公園がある。

いつも散歩に行く公園だからそこにいる可能性が高い。

近所のたちが「私達が公園を探すから、自宅周りと家の中をもう一度探して」と言ってくれたので、私は家の周りの子どもが入りそうな場所を重点的に探す。

そして。

10分ほどして、近所の人が「いたよー!」とみーちゃんを抱っこして連れて帰って来てくれた。

どうやら公園のグラウンドを裸足で走っていたらしい。

良かった。生きてた。

安堵で座り込む私。

近所の人たちは、みーちゃんが自閉症だと知っている。

「見つかって良かった。」と次々と声を掛けてくれた。

近所の人たちに何度もお礼を言って、みーちゃんを家の中に入れる。

もちろんだけど、本人は全く悪びれた様子もない。


「外に出たかっただけ」のピュアな行動。


このエピソードのあと、我が家では網戸ストッパーが導入されたのは言うまでもない。

ABOUT ME
よかてん
はじめまして。「よかてん」と申します。 発語のない重度知的障がいを伴う自閉症の娘「みーちゃん」との日々をブログに記録しています。 発達がとてもゆっくりだった娘も、今では22歳になりました。 このブログでは、療育や生活の工夫、家族の関わりなど、実体験をもとに書いています。 同じような状況の方や、関心を持ってくださる方の参考になれば幸いです。 わたくしごとですが、2025年、シングルマザーになりました。 障がいがある娘を連れての離婚についても書いていきます。 ご意見・ご感想などございましたら、[お問い合わせフォーム]よりお気軽にご連絡ください。