わたしのこと

実母との確執と、自閉症の娘を育てながら感じた孤独

私と母は、昔から相性が合わなかった。

子どもの頃、夕食の時間に「今日こんなことがあってね」と話し始めると、必ず母に遮られた。
「それは違う。だからアンタは…」と。
私はただ話を聞いてほしかっただけなのに、気づけば怒られて終わる日々だった。

話すこと自体が嫌になっていった。

「私、そんなに悪いことしてるのかな?」と自問自答する毎日。
友達も多く、学級代表にも選ばれていたけれど、母の前では自信が持てなかった。
そうして育ったせいか、大人になった今でも自己肯定感は低い。
何かあるたびに、「自分が悪いのかもしれない」と思ってしまう。


双子の出産と再び始まった母の言葉

そんな母が、私が双子を出産してから、毎日仕事終わりに家へ来るようになった。

私が夕飯を作っている間に、母が双子を沐浴させてくれる。
その手間が減るのは、正直ありがたかった。

けれど、母の性格は昔と変わっていなかった。
「それは違う。だからアンタは…」がまた始まった。

ありがたい反面、毎日のように気持ちが削られていった。

双子の世話の大変さと、母との会話によるストレスを天秤にかけたとき、私は前者を選んだ。
母と大喧嘩になり、「もう来ないで」と言った。
その瞬間、心がふっと軽くなった。正直、スッキリした。


3年後、何事もなかったように現れた母

それから3年後、母はまた何事もなかったかのように現れた。
ふらりと家に上がり込み、子どもたちと遊び始めた。

その頃、3歳になった双子の育児は本当に大変だった。
特にみーちゃんは自閉症で多動もある。
毎日が目まぐるしくて、ほんの少しでも子どもと遊んでくれるだけで助かった。
その間に買い物へ行く時間が取れることは、息抜きにもなった。

だが、それも長くは続かなかった。

「もっとこうしないから、子どもが成長しない」
母はよくそう言った。


箸の持ち方をめぐるすれ違い

たとえば箸の持ち方。

長女は話の理解が早かったので、比較的すぐに正しい持ち方を習得した。
だが、みーちゃんは毎日教えてもなかなか身につかなかった。
22歳になった今でも、正しい持ち方ではない。

(ちなみに元夫よりは上手に持てていて、豆類もちゃんとつかめる(笑))

私は、箸の持ち方よりも「美味しく楽しく食べること」のほうが大事だと思っていた。
だから、食事中に何度も直すことには疑問を感じていたし、理解できるようになってからでいいと考えていた。

でも母は、何度も何度も食事中にみーちゃんの箸を直そうとした。
「あんた(私)がちゃんと教えないから、いつまでもできない」と責められた。

みーちゃんは、それくらい発達のスピードがゆっくりなのだ。
それを、実の母でさえ理解してくれなかった。

自閉症の特性を、そしてみーちゃんの個性を、母は認めなかった。

母が味方じゃないなら、一体誰が味方になってくれるのだろう。
あの頃から、私は深い孤独を感じていた。


これから育てていくお父さん・お母さんへ

これから障がいを持つお子さんを育てていく方へ。

どうか、ご自身の親に「特性」について理解してもらってください。
親子関係が良好なら、時間はかかっても、きっと歩み寄ってくれると思います。

その理解は、子どもにとっても、あなた自身にとっても、大きな支えになります。

ABOUT ME
よかてん
はじめまして。「よかてん」と申します。 発語のない重度知的障がいを伴う自閉症の娘「みーちゃん」との日々をブログに記録しています。 発達がとてもゆっくりだった娘も、今では22歳になりました。 このブログでは、療育や生活の工夫、家族の関わりなど、実体験をもとに書いています。 同じような状況の方や、関心を持ってくださる方の参考になれば幸いです。 わたくしごとですが、2025年、シングルマザーになりました。 障がいがある娘を連れての離婚についても書いていきます。 ご意見・ご感想などございましたら、[お問い合わせフォーム]よりお気軽にご連絡ください。