生活保護を申請した数日後、ケースワーカーさんとの自宅面談が決まった。
ただ、我が家はまだ完全に引っ越しが済んでいなかった。新居にはエアコンがなく、夏の昼間はとても居られない。だから今も古い家と新しい家を行き来する生活が続いている。
それでも新居には、生活の一部をすでに持ち込んでいた。
- みーちゃんのために買った製氷室付きの中古冷蔵庫
- 布団や調理器具、食器棚
- そして、みーちゃんがいつも座るソファ
「生活の本拠地をここに移していることが伝わるようにしておいてください」と申請時に言われていたから、できる限りの準備はしたつもりだった。
間取りチェックと、寝る部屋の確認
ケースワーカーさんは名刺を差し出し、挨拶を交わすと、すぐに家の中の確認に入った。
間取りをすべて確認され、「こちらが和室ですね」「ここが台所…冷蔵庫はありますね」と、一部屋ずつ丁寧に見ていく。
「どの部屋で寝ているか教えてください」と聞かれ、少しためらいつつ「こちらの和室でみーちゃんと寝ています」と答えた。みーちゃん用のソファとタオルケットも見せて、娘の生活スペースがあることも伝えた。
提出書類についての質問
次に、申請時に提出していた書類の内容についていくつか質問された。
- 普段使用している口座の確認
- 個人事業の継続状況
- 売上と経費の内訳、月ごとの利益のばらつきについて
「小売業なので、仕入れのある月は赤字になります。でも半年で見れば利益は数万円程度なんです」と繰り返し説明した。
けれど制度上、黒字の月は収入とみなされて保護費が減額、赤字の月は満額支給となるとのことだった。
さらに、公庫からの借り入れがある場合、生活保護を受けるには今後の売上次第では自己破産を検討してもらうこともあるという。
これには言葉を失った。
生活を守るために続けてきた事業だったのに、「破産」を前提に話されるなんて。
車と手当についての説明
車についても再度確認された。
- 通院目的なら所持が認められやすい
- 障がい特性による使用は審議対象
- もし所持が許可されても、母の通院には使用できない
「必要に応じて車のメーターも確認させてもらうことがあります」との言葉には、そこまで厳密に管理されるのかと驚いた。
また、特別障害者手当を収入に含めないでほしいという希望は却下された。 「その分、障害者加算があるから」とのこと。
本当に、生活保護しかないのか?
面談の最後に「それで生活保護が受給できたとして、月にいくらになるのか?」という話になった。
みーちゃんの年金と手当で月約11万円。これが収入とみなされ、保護費はプラス5万円。
家賃3万円を差し引けば、実質2万円の保護費となり、合計13万円で暮らすことになる。
生活保護を受けなければ、11万円から家賃14,500円を引いて、95,500円で暮らす。
その差はわずか34,500円。
けれど、そのために車を手放し、事業の収支を毎月報告し、借金の整理まで迫られる。
本当に、生活保護しか道はないのか──
ケースワーカーさんの説明を聞きながら、私はずっと心の中で考えていた。