成年後見の面談(受理面接)は何を聞かれる?30分で終わった当日の流れと持ち物【実体験】
「成年後見の面談って、何を聞かれるんだろう」
「裁判所で面接なんて、緊張する」
申立て書類を出したあと、私もずっとそわそわしていました。
先日、母の成年後見の申立てで、家庭裁判所の面談(受理面接)を受けてきました。
結論から言うと、2時間覚悟で行った面談は、30分で終わりました。
この記事を読むと、次の3つがわかります。
- 面談の日程の決まり方と、当日の流れ
- 実際に聞かれたこと・必要だった持ち物
- 面談のあと、何がいつ起こるか
これから面談を受ける人が、私のように何日もそわそわしなくてすむように、実体験をぜんぶ書いておきます。
※面談の進め方や設備は裁判所によって違うことがあります。この記事は私が体験したひとつの例として読んでください。
面談の日程は、書類を出した「その日」に決まりました
申立て書類を裁判所に提出すると、その日のうちに裁判所から電話がありました。
そこで面談の日程を打ち合わせ。
私の場合、一番早く取れたのが約2週間後。いったん水曜日の13時45分の枠を予約しました。
時間の枠は決まっていて、午前は10時から、午後は13時45分から。
「呼び出されるのを何ヶ月も待つ」イメージでいたので、提出当日に電話が来たのはびっくりでした。
日程は、家族の事情に合わせて変更できました
ここで、わが家ならではの問題がひとつ。
水曜日の午後だと、障害のある娘を見てくれる人が誰もいません。
そこで裁判所にお願いして、娘がショートステイを利用していて家にいない週の、金曜日に変更してもらいました。
介護や子育てをしながら申立てをする人は、自分ひとりで動ける日が限られていると思います。
日程は相談できるので、無理のない日を遠慮なく伝えて大丈夫です。
当日の持ち物:通帳は「当日までの記帳」が必要です
私が持って行ったのは、この3つです。
- 印鑑
- 身分証明書
- 母の通帳(すべて)
ここでひとつ、大事なポイントがあります。
通帳は、面談当日までの記帳を済ませておく必要があり、コピーを提出します。
私の行った裁判所にはコピー機があり、1枚20円で使えました。
(コピー機の有無や料金は裁判所によって違うと思うので、事前に記帳とコピーを済ませておくと安心です)
面談室の雰囲気:和やかでした
当日は、面談室のような部屋に案内されました。
対応してくれたのは「参与員(さんよいん)」という裁判所の職員さん。私の場合は、和やかな雰囲気の女性の方でした。
参与員さんは、申立人から事情を聴き取って、その内容を裁判官に報告する役割の人です。
つまりこの面談は「試験」や「尋問」ではなくて、裁判官が判断するための聴き取りです。
身構えていた自分が少し恥ずかしくなるくらい、普通の面談でした。
実際に何を聞かれたか
中身は、ほとんど提出した書類の再確認でした。
「この記載に間違いはないですか」と、一緒に確認していく感じです。
そのなかで、念を押すように聞かれた質問がひとつだけありました。
「なぜ、申立てが必要になったのですか?」
私はこう答えました。
- 母が認知症であること
- 今のままでは、近い将来、母の預金が底をつくこと
- 施設に入る必要が出たとき、お金が足りないこと
- そのときは、母の自宅の売却も考えなければいけないこと
つまり「何のために後見制度を使うのか」を、自分の言葉で説明できるようにしておく。
準備すべきことは、実はこれだけだったと思います。
「確認書」にチェックと署名をしました
面談では、誓約書のような書類にチェックを入れて、署名もしました。
(正式な名前はうろ覚えですが、たしか「確認書」だったと思います)
内容を一言でいうと、「母のお金は、母のものです」という念押しです。
本人の財産は本人のためだけに使う。自分のお金とは分けて管理する。
当たり前のことのようですが、これが後見制度の一番大事な原則なのだと、署名しながらあらためて感じました。
家族のお金の境界線って、介護をしているとあいまいになりがちです。
裁判所が最初にここへ線を引いてくれるのは、後見人になる側を守ることでもあるのだと思います。
30分で終わりました(拍子抜け)
「面談は2時間ほど」と聞いていました。
終わってみたら、30分。
書類の再確認が中心で、あっという間でした。
ただし、これは私のケースです。
私の母は、正直なところ財産が多くありません。だから確認することも少なかったのだと思います。
資産が多い方や、親族間で意見が分かれている方は、もっと時間がかかる可能性があります。「30分で終わるはず」とは思わずに、時間に余裕を持って行ってください。
面談のあとの流れ:約1ヶ月後に「誰が後見人か」が決まる
参与員さんからは、今後の流れについてこう説明がありました。
- 約1ヶ月後に、後見人が誰になるかの決定(審判)が出る
- 後見人が決まったら、2週間以内に、申立てのときと同じくらいの書類(財産目録など)を提出する
- 母のために使ったお金のレシートや領収書は、保管してファイルし、提出する
そして最後に、分厚いA4ファイルを渡されました。
その名も「後見人ハンドブック」。
後見人の仕事の説明や、提出書類の原本がファイルされています。
まだ後見人に決まったわけでもないのに、ずっしり重いファイルを抱えて帰る帰り道は、なんとも言えない気持ちでした。
これから面談を受けるあなたへ
私からのアドバイスは3つです。
- 「なぜ申立てが必要か」を自分の言葉で言えるようにしておく。聞かれるのはほぼこれだけです
- 通帳の記帳とコピーは事前に。当日あわてないために
- 怖い場ではありません。書類をちゃんと出していれば、確認するだけの和やかな時間でした
申立て前に確認しておくべきことは、こちらの記事にまとめています。
→成年後見の申立て前に確認してほしいこと。母の自宅売却で弁護士に相談して思ったこと
よかてんのひとりごと
面談の終わりぎわ、参与員さんがぽろっと言いました。
「おそらく、あなたが後見人になる可能性が高いかと……」
うれしいような、身が引き締まるような。
でも内心、こう思ったのです。
(それはたぶん、母に財産がないからでは……?)
専門職の方が後見人になっても、お支払いするお金がない。
そのことは法テラスで相談したときの経緯も含めて、正直にぜんぶ話しました。通帳も全部見てもらいました。
つまり、わが家の家計は裁判所公認で「シンプル」ということです。
2時間の覚悟で行って30分。
人生、身構えたときほど、あっさり終わるのかもしれません。
※後見人が正式に決まったら、その後の手続きや報告についても、またこのブログで報告します。