2回目の徘徊は突然に。発見場所は前回と同じ約200m先
母が初めて徘徊したのは２週間前のことでした。
その後、ケアマネさんと時間の見直しを行いましたが、昨日、再び徘徊が起きました。
時間は夕方５時頃、今回も自宅から200メートルほど離れた、前回とまったく同じ場所で見つかりました。
腰が悪く、ほぼ９０度に曲がっていますが、杖なしでも歩けると言い張る母にとって、長距離を歩くのは難しいため、自宅からそう遠くには行けないのだと思います。
ですが、一人で外に出てしまう危険は、距離の問題ではありません。
車道に出てしまえば事故につながりますし、道に迷えば夜間は気温の低下も心配です。
通りがかりの方が保護し、派出所へ届けてくださった経緯
道を歩いていた母を、たまたま通りかかった方が保護してくださり、
「自宅に送ってあげよう」と車に乗せてくださったそうです。
しかし、母は家の場所を説明できず、自宅にたどり着けませんでした。
そのため、その方は最寄りの派出所へ届けてくださり、警察官の方が対応してくださいました。
人の優しさに助けられた出来事で、本当に胸が熱くなりました。
母は「名前は言えるが住所は言えない」。警察が家族連絡先を特定
母は、自分の名前と子どもの名前は言えます。
しかし、住所や電話番号は答えられません。
そこで警察官の方は、母が言った子どもの名前（私の弟）から連絡先を調べてくださり、弟の自宅へ電話を入れてくださいました。
弟が迎えに行き、無事に帰宅することができました。
後から私も派出所へお礼を伝えに伺いましたが、
保護してくださった方の連絡先は「個人情報のためお伝えできない」とのことでした。
お礼が言えないことは残念でしたが、深く感謝しています。
警察からの助言「上着に名前と連絡先を書いて付けておいてください」
警察官の方からは、はっきりとこう言われました。
「発見したときは、上着の裏側などに連絡先が書いていないか、必ず確認しています。
名前と家族の連絡先を書いて付けておいてください。」
これはすぐにでも対応しようと思い、帰宅後に上着へ名前と電話番号を縫い付けました。
徘徊理由は毎回違う。「帰らないといけない」「仕事に行かなきゃ」
徘徊した理由を母に聞くと、毎回違う答えが返ってきます。
- 「家に帰らないといけないから」
- 「仕事に行かなきゃ」
昔の記憶と今の生活が混ざっているのか、
“どこに向かうべきか” が本人の中で整理できていないように見えます。
理由が一定しないということは、
再発のリスクが高いということでもあります。
腰が悪く遠距離徘徊は難しい人に、GPSは有効か？
個人的な考えですが、今回のように 自宅から200メートル程度で留まるタイプの徘徊 では、
市販のGPS端末のメリットを十分に活かせないのでは…と感じています。
反対に、
- 電車に乗ってしまう
- バスに乗る
- 遠方へ長距離歩く
こういった行動が見られる方には、GPSは絶大な効果があります。
母の場合は足腰が弱いため、遠くへ行く可能性は低いのが現状です。
GPS端末導入を迷う理由（金銭面＋特養検討中）
GPS端末を購入したい気持ちはあるものの、迷っている理由が2つあります。
- 要介護3になってから生活費がかなり圧迫されていること
- 近いうちに特養を検討しなければいけないのでは…という思いがあること
特養へ入所した場合、GPS端末は基本的に不要になります。
「今買っても、すぐ不要になる可能性がある」
そこを考えると、なかなか踏み切れないのが正直なところです。
特養を考え始めた背景
今回の出来事があり、母の状態をあらためて見つめ直しました。
- 徘徊が短期間で2回
- 理由が毎回違う
- 家の場所がわからない
- 日常生活での支援量が増えている
在宅で見守るには限界が近づいていると感じています。
特養はすぐ入れる施設ではありませんが、
“検討を始めるタイミング” としては今なのかもしれないと思いました。
今回の出来事から感じたこと（介護者の視点）
今回、母が無事に保護されたのは、
通りがかった方と警察官の対応のおかげです。
そして同時に、
在宅介護がいつまでも続けられるとは限らない
という現実も突きつけられました。
見守りの強化、特養検討、ヘルパーさんの時間変更など、
今できる対策を一つずつ整えていこうと思います。
