発語なし自閉症・みーちゃんの日常

どう変えるかより、どう理解するか。東田直樹さんの本と、水とドライブが大好きな娘のこと

東田直樹さんの本を読んでいると、ふと思い出すことがあります。 東田さんは、**「水の中にいると自由になれる」**と書いていました。

重力から解き放たれ、音がやわらぎ、身体が軽くなる世界。 その言葉を読んだとき、真っ先に娘のみーちゃんの姿が浮かびました。


前世は魚?水が大好きなみーちゃん

みーちゃんは水が大好きです。 けれど、私と行ったプールでは、はしゃぎ過ぎて嘔吐してしまったことが二度あります。

スタッフの方にお詫びをし、他の利用者さんにもご迷惑をかけてしまいました。 それ以来、私と行くプールではどこか緊張している様子があり、楽しそうというより「早く帰りたい」という空気を感じるため、私とは行かない方がいいと判断しました。

一方で、元夫と毎年夏に行く川遊びでは、別人のように夢中になるそうです。 「まだ泳ぐ!」と腕を引っ張るほどだと聞きました。

同じ「水」なのに、何が違うのでしょうか。

「役割」を与えてくれるドライブ

東田さんは、ドライブについてもこう綴っていました。

  • 流れる景色は退屈しない
  • 何をすればいいか悩まなくていい
  • ただそこにいるだけで前に進んでいく
  • 自分にも「乗っている」という役割が与えられている

この文章を読んだとき、またみーちゃんの姿が重なりました。 みーちゃんもドライブが大好きです。車に乗ると落ち着き、時々うれしそうに声を上げます。

一定のリズムで流れていく景色、エンジンの心地よい低音、「目的地に向かう」という分かりやすさ。 もしかすると、それが彼女にとっての「正解」であり、心地よさなのかもしれません。

水とドライブの共通点

一見まったく違う「水」と「ドライブ」ですが、自閉スペクトラムの特性を考えると、共通する**「安心の理由」**が見えてきます。

みーちゃんにとっての安心

  1. 動きがあり、刺激が一定であること
  2. 予測しやすい環境であること
  3. 「次に何をするか」を自分で決めなくていいこと
  4. そこにいるだけで、自分の存在が成立していること

みーちゃんにとってこの二つは、誰の目も気にせず、無理をしなくていい世界なのだと思います。

「困りごと」を減らすより、「輝く時間」を増やしたい

これまでの私は、「どうすれば困りごとを減らせるか」ばかりを考えてきたように思います。でも今は、**「どうすれば自然に笑っている時間を増やせるか」**を大切にしたいと思っています。

そんなに好きなら、もっと連れて行ってあげよう。 遠くに行かなくてもいい。 ただ水に触れる時間を、ただ一緒にドライブする時間を増やす。 笑顔でいられる時間を増やしてあげたい。


よかてんのおすすめ

東田さんの本は、私をいつも原点に帰らせてくれます。

今回、参考にさせていただいた本。

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ABOUT ME
よかてん
要介護5の母の在宅介護と発語のない最重度知的障がいの自閉症の娘(みーちゃん:22歳)の支援をしながら暮らす、シングルマザーです。 在宅介護と障がいのある子どもの支援は、日々予想できない出来事の連続です。 母の徘徊、通所の不安定さ、急な休み、家事との両立、制度の複雑さ…… その中で私自身が実際に困ったこと、助けられたこと、工夫して乗り越えてきたことを記録し、同じ悩みを抱える方の助けになればと思い、このブログを始めました。 このブログが、だれかの「今日の悩み」を少しでも軽くし、安心して介護や育児に向き合えるきっかけになれば幸いです。 私自身は、3年程お休みしていた訪問介護の仕事を再開しました。 お問い合わせやご相談があれば、どうぞお気軽にご連絡ください。