冬になると増える“暖房の不安”
冬になると、母のことで暖房の心配が増えます。
ある日、エアコンがまったく効いておらず確認すると、
「リモコンの操作が分からないから」と、母はコンセントごと抜いていました。
また、こたつに長時間入り続けて脱水気味になったこと、
すぐ後ろにある電気ストーブに気づかず危険な温度まで近づいていたこともあり、
暖房選びは一人暮らしの高齢者にとって重要な課題だと痛感しています。
こうした不安を減らすため、認知症の方に向いた暖房器具を
安全性・電気代・使いやすさの観点から整理してみます。
認知症の一人暮らしで暖房が危険になりやすい理由
認知症のある方は、暖房器具の操作や安全管理が難しくなることがあります。
- 火元や電源の切り忘れ
- 温度調整が適切にできない
- ヒーターやストーブの熱さに気づきにくい
- 配線に足を取られる転倒リスク
- 部屋の乾燥による脱水
- 室温のムラにより体調を崩しやすい
実際に母も、電気ストーブの熱さが分からず、
極端に近づいてしまう場面があり、火災の危険性を強く感じました。
在宅介護の現場でよく使われる暖房器具
特徴と安全性の観点から、在宅介護の現場では次のような器具が多く使われます。
● エアコン
- 火を使わず安全性が高い
- 自動運転で温度管理が容易
- 電気代が比較的安い
- リモコン操作が難しくなる場合は設定を固定するなど工夫が必要
母のように「操作方法が分からない」ケースでは、
自動運転で一定温度にしておくと安心です。
● ホットカーペット
- 床から冷えづらく転倒防止にも役立つ
- 電気代が安め
- 一定時間で自動オフする機能が便利
● こたつ
- 電気代が非常に安い
- 局所暖房としては優秀
- 長時間入ると脱水や動作性低下のリスクがある
母もこたつに入りすぎて体調を崩したことがあり、
水分補給の声掛けが必要でした。
● オイルヒーター
- 表面温度が高すぎず安全
- 室温が安定する
- 電気代が高い点は注意
● セラミックファンヒーター
- 即暖性が高い
- 転倒オフ機能付きが多い
- ランニングコストは高め
暖房器具の電気代比較(1時間あたりの目安)
電気料金31円/kWhを基準に計算した、おおよその比較です。
| 暖房器具 | 消費電力(W) | 1時間あたりの電気代 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| エアコン(6畳) | 200〜900W | 約6〜28円 | 部屋全体を均一に暖められる |
| ホットカーペット(2畳) | 200〜500W | 約6〜15円 | 足元暖房として優秀 |
| こたつ | 80〜300W | 約2〜9円 | 電気代が最安クラス |
| オイルヒーター | 800〜1200W | 約25〜37円 | 安定した暖房だが高コスト |
| セラミックヒーター | 600〜1200W | 約19〜37円 | すぐ暖まるが電気代は高い |
光熱費と安全性の両面から、
**「エアコン+局所的な補助暖房」**が最もバランスのよい組み合わせです。
認知症の方の暖房器具を選ぶ基準
安全性を確保するため、次の項目を基準に選ぶことが推奨されます。
- 火を使わない
- 操作が単純でわかりやすい
- 温度の自動調整がある
- 切り忘れ防止機能
- 転倒オフ機能
- 電源コードが動線の妨げにならない配置
特に一人暮らしでは、「自動」で動く機器ほど安心感があります。
結論:エアコンを主軸に、補助暖房を併用する形が最適
認知症の方の一人暮らしでは、
● メイン暖房:エアコン(自動運転)
● サブ:ホットカーペット or こたつ
という組み合わせがもっとも安全です。
- エアコン:部屋全体を一定に暖める
- こたつ・ホットカーペット:足元の冷えを補う
- オイルヒーター単独:電気代が高いため非推奨
安全と光熱費を両立しやすい構成です。
安全性と電気代を両立させる暖房選びを
認知症の一人暮らしでは、暖房の選び方が冬場の暮らしを大きく左右します。
母の生活を見ていると、暖房は「つける・消す」だけの問題ではなく、
健康管理と安全管理の両方が密接に関わっていると感じます。
安全性を優先したうえで、
「エアコンを主軸に、補助暖房で足元を温める」
という組み合わせは、今のところ最も現実的な方法です。
人がいないと5分で通電オフの人感センサー付き。横向きで寝転べる用に5センチの「継ぎ脚」があるのも、にくいアイデア。
こたつの切り忘れに。
小さくたためて収納できるのがポイント。ダニクリーン機能つき。
シンプルなリモコンだと、操作に戸惑いませんね。運転・停止ボタンから下は見えないようにするのもアリかも。
必要に応じて、ケアマネジャーに相談すると、
設備面の助言や生活リズムに合わせた対応策を得られる場合もあります。
