【認知症】親の家を名義変更したい。判断能力の有無で手続きが変わる理由と3つの方法
「親が認知症でも、家の名義変更はできるの?」
結論から言うと、認知症の進行度によって手続きがまったく異なります。
この記事では、認知症の母の家を名義変更しようと調べた経緯をもとに、判断能力の有無で変わる3つの手続き方法をまとめます。
※本記事は実体験をもとにした情報共有です。法律・税金の判断は司法書士・税務署等の専門家にご確認ください。
最初に知っておくべき大前提
認知症の親の家を生前に名義変更する場合、本人に「判断能力があるかどうか」で手続きがまったく変わります。
判断能力がない状態で結んだ贈与契約は、法律上無効になります。「本人がサインしたから大丈夫」では済まないのが不動産の名義変更です。
状況別・手続きの選び方
| 状況 | 手続き |
|---|---|
| 認知症だが判断能力がある | 司法書士立会いのもと生前贈与が可能 |
| 判断能力がない(進行した認知症) | 成年後見人が必要。後見人経由で手続き |
| 本人が亡くなった後 | 相続登記(2024年4月から義務化) |
方法① 判断能力がある場合|生前贈与
認知症の診断があっても、本人に意思能力がある段階であれば生前贈与による名義変更が可能です。
この場合、司法書士が本人と面談し、意思確認を行ったうえで手続きを進めます。
必要なもの
- 実印・印鑑証明書
- 権利書(登記識別情報)
- 固定資産税の評価額がわかる書類
権利書がない場合
権利書を紛失していても、司法書士が作成する「本人確認情報」で代替できます。本人が法務局へ出向く必要もありません。
費用の目安
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 登録免許税 | 評価額の2% |
| 司法書士報酬 | 10〜15万円前後 |
| 合計 | 20〜30万円前後 |
税金について
生前贈与は「贈与税」の対象になります。相続時精算課税制度(2,500万円まで非課税・後で相続税と精算)を使うケースが多いです。税金の扱いは家庭ごとに異なるため、税務署への確認が必要です。
方法② 判断能力がない場合|成年後見制度を使う
認知症が進んで判断能力がなくなった場合、本人に代わって法律行為を行う「成年後見人」が必要になります。
後見人が選任されれば、後見人が本人の代理として名義変更の手続きを進めることができます。
手続きの流れ
- 家庭裁判所に成年後見人の申立てをする
- 後見人が選任される(申立てから数か月かかる)
- 後見人が本人の代理として名義変更手続きを進める
注意点
後見人は本人の財産を守る立場です。名義変更が「本人の利益になるかどうか」を家庭裁判所が判断するため、必ずしも希望通りに進むわけではありません。
わが家は現在、母の成年後見人申請を進めているところです。後見が確定すれば、不動産売却や住み替えの手続きも後見人経由で動かせるようになります。
方法③ 亡くなった後|相続登記
親が亡くなった後に名義を変更する場合は「相続登記」になります。
2024年4月から相続登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に登記しないと罰則(過料)の対象になります。
相続税の基礎控除
「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」
遺産がこの範囲内であれば相続税がかからないケースもあります。
認知症が進んでいたら「まず後見申請」が先決
生前に名義変更したい気持ちはあっても、判断能力がない状態では動けません。
その場合、まず成年後見人の申立てを進めることが先決です。後見人が選任されて初めて、不動産の手続きを含む法律行為が動き出せます。
まとめ
- 判断能力がある段階なら生前贈与で名義変更できる
- 判断能力がない場合は成年後見人が必要。後見人経由でしか法律行為はできない
- 権利書がなくても司法書士の「本人確認情報」で対応可能
- 本人が外出できなくても委任状で家族が代理手続きできる
- 亡くなった後は相続登記(3年以内・義務化済み)
- 「まだ大丈夫」と思っていても、判断能力があるうちに動くことが重要
よかてんのひとりごと
団地の応募、応募割れ(再募集物件)で申し込んだのに倍率6倍でした(泣)。
世の中、そんなに甘くないですね。でも書類の準備は続けています。当選したときに慌てないように。
そして母の後見申請も並行して進めています。不動産のことも、後見が確定してから改めて動く予定です。