発語なし自閉症の娘の便失禁|外出先と自宅で起きた5つのケースと、私が決めた対策
「もう少し早く気づいてあげられたら」——そう悔しさが残った出来事がありました。
この記事では、発語なし・重度知的障がいのみーちゃん(23歳)に実際に起きた便失禁の5つのケースと、そこから決めた対策をまとめます。外出先だけでなく、自宅で起きたケースも入れています。
「サインに気づけない」「トイレが空いていない」「我慢してと言っても通じない」——同じ状況で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
実際に起きた5つのケース
どれも「気づけなかった」「間に合わなかった」出来事です。状況が少しずつ違うので、順に書きます。
①外食後、車の中で(鳥肌のサイン)
外食を終えて車で移動中、みーちゃんが急に鳥肌を立て始めました。「便意を我慢しているかもしれない」とすぐに気づき、近くのコンビニを探して急いでトイレへ。しかし間に合わず、片付けと着替えに追われることになりました。
「もう少し早く変化に気づいてあげられたら」という悔しさと同時に、外出時のトイレの難しさを改めて突きつけられた出来事でした。
②散歩中、「お腹ポンポン」というサイン
夕食後、長女とみーちゃんと一緒に近所を1時間ほど散歩しました。帰り道、みーちゃんが急に立ち止まりました。振り返るとお腹をポンポンと叩いています。
「お腹痛い?お家すぐそこだから帰ろう」と声をかけたその瞬間、鼻を突くあの臭い——。「もしかして、もう出た後か……」
とりあえず服に染みていないか確認して、急いで帰宅。真っ先にトイレに連れていくと、軟便でした。それは我慢できないよね。ごめんね。散歩中に便意があったのに、気づいてあげられなかった。
その後、長女と「散歩中にいつもと違う様子はなかったか」を話し合いました。「機嫌が悪いわけではないけど、いつもみたいに楽しそうではなかったよね」「でも便が出てからだけど、お腹を叩いて教えてくれたのは成長だね」
確かに、あの”お腹ポンポン”はサインでした。あとから気づくたびに、伝えようとしてくれた気持ちがわかって、胸が締めつけられます。
③外食の帰り、車を降りた瞬間のダッシュ
長女とみーちゃんと3人で外食して、「今日いい日だったね〜」なんて言いながら車を降りた瞬間——みーちゃん、突然のダッシュ。
あの時点で気づくべきでした。あれは完全なる“フラグ”でした。数分後、トイレから出てきたみーちゃん。はい、間に合いませんでした。楽しい夜のエンディングが、急にハードモードになります。
④外食中、トイレが1つしかない店で
家族で街中華へ行きました。食べ終えた直後、みーちゃんが慌ててトイレへ向かいました。街中華なので、トイレはひとつだけ。たまたま空いていたので、そのまま入って座ることができ、すぐに排便。今回は、間に合いました。
ただ、もしトイレに先客がいたら——今回は間に合わなかった可能性が高いな、と感じました。
先客がいる場合、「順番だから少しだけ我慢して」という声かけは通じません。そもそも排便は、我慢できるものではありませんし、「少し」と言われても、どれくらいの時間なのか理解できるわけでもありません。先客がいる以上、「あと3分待ってね」とタイマーを回して待たせるような話でもありません。
⑤自宅の朝、姉と時間が重なって
外出先だけではありません。朝のトイレが重なる時間帯に、みーちゃんは便意を感じて自分でトイレの前まで行きましたが、姉が先に入っていて、間に合いませんでした。
みーちゃんは、自宅や通所先、ショートステイ、祖母宅など、慣れている場所では便意を感じると自分でトイレに向かいます。トイレの場所が分からないわけでも、行こうとする意思がないわけでもありません。
それでも、自分で便意を感じてトイレに行きたいのに、先に使っている人がいる場合、「我慢して」と伝えても、身体は言うことを聞いてくれませんよね。特に、軟便や下痢の場合は、意思とは関係なく身体の反応が先に出てしまうこともあり、これは人間の生理現象として、無理もないことだと思っています。
見落としていたサインと反省点
発語がなく意思表示が乏しいみーちゃんにとって、外出先でのトイレは大きな課題です。家や慣れた事業所では自分のタイミングでトイレに行けますが、外出先では「トイレに行きたい」と伝える手段がありません。
みーちゃんの場合、出る直前まで自覚が薄いようです。特にリスクが高いタイミングは——
- 外食後
- 長時間の外出
- 水分の大量摂取(目を離すと500ミリペットボトルのお水一気飲みします💧)
大人が先回りしないと予防が難しい、というのが正直なところです。
気づけた合図もあります。鳥肌、お腹をポンポン叩く、車を降りた瞬間のダッシュ、そわそわして落ち着かない。どれも「出る直前」か「出た後」のサインですが、積み重ねていけば、次はもう少し早く気づけるかもしれません。
外出時用バッグにはトイレカードを付けていますが、本人が自発的に使ったことは一度もありません。支援者が小さな変化を見逃さないことが今の段階では唯一の方法です。
食後のトイレ習慣と排便リズムのずれ
外食では食べ終わった後に必ずトイレに連れて行くようにしています。ただ、そのタイミングで排便があることはほとんどありません。
胃腸の動きは食後30〜60分後に強くなりやすいため、食後すぐのトイレに加えて、時間を置いてもう一度促すことが必要だと気づきました。
外出時の3つの対策
対策① 食後30〜60分後に二回目のトイレタイムを設ける
食後すぐの一回に加えて、30〜60分後にもう一度トイレに立ち寄る二段構えにします。排便の成功確率を高めるための工夫です。
対策② 落ち着いて入れるトイレをリストアップしておく
二回目は時間がかかる可能性があります。複数個室のあるショッピングセンターが理想です。コンビニの一室しかないトイレは後の人が気になって焦ってしまうので避けたほうが無難です。
穴場は駐車場があるドラッグストア。入口付近にトイレがあるお店が多く、利用者も少ないのでショッピングセンターの次におすすめです。
対策③ 外出時の着替えセットを常備する
みーちゃんのバッグに替えの下着、車内に着替えセットを常備します。万一の際も落ち着いて対応できる備えが安心につながります。
自宅でできる備え
外出時の対策だけでは足りませんでした。自宅の朝のケースがあってから、次のことを考えています。
夜用ナプキンを敷いておく
事前にナプキンを敷いていたため、自宅で間に合わなかった朝も、後処理はナプキンとパンツの交換だけで済みました。夜用ナプキン、意外と活躍してくれました。パンツは一応履き替えましたが、汚れていなかったんです。
ポータブルトイレは、まだ迷っています
解決策として考えるなら、ポータブルトイレを置くのが一番現実的だと思います。先客がいても、もう一つトイレがあれば、間に合わない可能性はぐんと下がります。
ただ一方で、「そこまでしないといけない状況なのか」自分の中で、まだ答えが出ていません。今は、失禁の頻度が高いわけではない、対処ができている状態、本人なりにトイレに行こうとしている。そうした状況を踏まえ、もう少し様子を見たいと考えています。
朝のトイレの時間をずらす
すぐに結論を出すのではなく、今後の課題として整理しています。朝のトイレの使い方をどう調整するか。先に使っている人がいる場合、事前にできる現実的な対処法。トイレが2つある家に引っ越しするのは無理なので(笑)、今できることを一つずつ試しながら考えていきたいと思います。
お店選びで決めたこと
トイレが1つしかない店でのヒヤリハットのあと、決めたことがあります。
今後の外食は、フードコートなど、トイレが多数ある場所に限定する。
失敗しないために、みーちゃんに無理をさせないために、こちらが環境を選ぶしかないのだと思いました。できるだけストレスを減らして、「間に合わなかった」という経験を増やさないための判断です。
パンツは、静かにストックが減っていく“消耗品”
生理や便漏れが重なると、気づくとパンツが数枚しかない!ということがある、よかてん家。汚れたら一応洗ってみますが、漏れた量が大量だったり、洗いすぎて生地が破れた時は捨てます。
ちなみに生理の時、洗剤はこちらを使っています。
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GUが近くにないので、次はネットで購入します。
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ニッセンは安定の品質。綿100%、サイズ展開S~3Lと豊富なのもいいですね。
ここのブランド、デザインがかわいくて気になってます。ショートステイ用にしようかな。
支援員さんからのアドバイス
翌日、事業所の支援員さんに連絡帳で伝えたところ、「生理中は軟便気味になりやすい体質かもしれませんね」とのアドバイスをいただきました。確かにみーちゃんは生理中でした。
体調が排便リズムに影響している可能性を改めて実感しました。生理の時期の外出では、より慎重にトイレのタイミングを確認するようにしています。
まとめ
- 外食後の移動中に鳥肌というサインに気づいたが間に合わなかった
- 外出先では本人からの意思表示がなく、支援者がサインを読み取るしかない
- 食後30〜60分後に二回目のトイレタイムを設けることが有効
- 落ち着いて入れるトイレをリストアップしておく(ショッピングセンター・ドラッグストアが◎)
- 生理中は軟便になりやすい可能性があるため、時期に合わせた対応が必要
- 自宅でも、朝のトイレが家族と重なると間に合わないことがある
- 夜用ナプキンを敷いておくと後処理が楽になる
- 外食はトイレが複数ある場所を選ぶ(環境をこちらが選ぶ)
よかてんのひとりごと
「もう少し早く気づけたら」と何度も思いました。でも、発語のないみーちゃんのサインを読み取るのは、20年以上一緒にいる私でも難しい。
完璧にはいかないけれど、対策を積み重ねていくしかありません。次は間に合わせる、それだけを目標にしています。