【生活保護申請】役所の窓口で現実を知った日。障がい児母・シングルマザーが3時間で感じたこと
「申請しましょう」という社会福祉協議会の方の言葉に、深くうなずいた。
この記事では、障がい児を育てるシングルマザーが生活保護の申請に行った日の窓口でのやりとりと、3時間で感じた現実を記録しています。
持参した書類一覧
家じゅうの書類をかき集めて役所へ向かいました。封筒の中には以下が入っていました。
- 娘の障がい年金の通知書
- 銀行の通帳(全口座)
- 生命保険・損害保険の証書
- 国民健康保険証
- 団地の家賃の領収書
- 療育手帳
- 自動車の所有に関する書類
- 個人事業(自営業)の収支明細
- 確定申告書の控え
窓口で聞かれたこと
職員さんは書類を確認しながら、障がい年金額・収入状況・扶養義務者の有無・車の使用理由などを確認してきました。
私はこう説明しました。娘は発語はありませんが奇声を上げることがあり、車で1時間ほどドライブに連れていくと落ち着きます。これが生活を保つ手段になっています。また要介護2の実母が一人暮らしをしていて、通院の付き添いにも車が必要です、と。
返ってきた答えは即却下でした。母の通院のために車を使うという理由では車の所持は認められないとのことでした。
みーちゃんについては、子どもの状況によるものであれば認められる可能性はあるが、ドライブによる精神安定のためという理由の場合は審議対象になるとのことでした。
実際みーちゃんは病院での診察が困難なため訪問診療を利用しています。つまり「通院のための車使用」ではない。嘘はつけないから正直に話しました。
通帳と財布の中身も確認された
当日の資産状況についても細かく確認されました。「今日現在の預金残高はいくらですか」「財布の中の現金は」「他に口座はありますか」と聞かれました。
私の答えは以下の通りでした。
- 私名義の口座:約5万円
- みーちゃんの口座:2,000円
- 個人事業用口座:約2万円
- 現金:7,000円(合計約8万円)
個人事業用口座の2万円は事業の経費として確保しているお金です。生活費に充てると事業が回らなくなりますと伝えましたが、「個人事業であっても残高は収入として扱います」との回答でした。経費として確保しているお金であっても、「生活費に充てることができる」とみなされるのが制度のルールでした。
個人事業についてのやりとり
1月から6月までの収支一覧を提出すると、経費の内訳と月ごとの利益のばらつきの理由を問われました。
私は説明しました。小売業なので仕入れが重なる月は赤字になります。月単位で見れば赤字の月もありますが、1月から6月を合計すると純利益は約3万円です。できれば半年の平均で見ていただけないでしょうか、と。
しかし返ってきた答えは「黒字の月は収入として扱い、その月は保護費が減額になります。赤字の月は満額支給です」というものでした。
事業者としての現実と、制度の枠組みとの間に大きな隔たりを感じた瞬間でした。
「親族に援助してもらえませんか?」
書類確認のあと、「生活費を援助してくれる親族の方はいませんか?」と聞かれました。
「いません」と答えましたが、形式的なものだということで元夫・長女・弟の電話番号を聞かれました。制度として必要な確認だとわかってはいましたが、心のどこかでひっそりと傷つきました。
それでも申請することを選んだ
一通りの確認が終わったあと、「色々審議対象になるものがありますが、申請されますか?」と聞かれました。
同席していた社会福祉協議会の方が「申請しましょう」とはっきり言ってくれました。私は深くうなずき、正式に生活保護の申請を行いました。
このやり取りだけで、すでに3時間が経っていました。みーちゃんが帰宅する時間が近づいていることを伝えると、すぐにケースワーカーさんが来て、自宅訪問の日程を打ち合わせて終了しました。
まとめ
- 持参書類は9種類。生活のすべてをさらけ出す作業だった
- 母の通院のための車所持は即却下。みーちゃんの特性による車所持は審議対象
- 個人事業用の経費口座も「収入」として扱われた
- 黒字の月は保護費が減額になる——事業者には厳しい制度のルール
- 社会福祉協議会の方の「申請しましょう」という言葉で正式に申請した
- 申請は「生活のすべてを提示する作業」だと、3時間かけて実感した
よかてんのひとりごと
「申請」という言葉がこんなに重いものだとは思っていませんでした。
ひとつひとつのやりとりを終えるたびに、「これは審査ではなく、生活を証明する場なんだ」と実感していきました。傷つきながらも、それでも前に進んだ日です。