【発語なし自閉症】怖いくらい、親の表情を読み取る娘。着替えのフリーズが教えてくれたこと
「言葉がなくても、こんなにも見ているんだ」と知った日のことを書きます。
この記事では、発語なし・重度知的障がい自閉症のみーちゃんが着替えの途中で何時間もフリーズした日の話と、子どもは親の表情をどれだけ読み取っているかについて書きます。
みーちゃんは表情を見ている
みーちゃんは言葉を発しません。意思疎通も難しい。だからこそ、視覚・嗅覚・聴覚のアンテナを常に張っているのがよくわかります。
その中でも特に感じるのが「表情の変化」に対する敏感さです。本当に、怖いくらいによく見ています。
着替えの途中でフリーズした日
みーちゃんが支援学校を卒業して初めて生活介護の事業所に通い始めた頃、私は短時間でできる訪問介護の仕事を始めました。
時間に余裕がある仕事を選んだつもりでしたが、実際は朝からバタバタ。みーちゃんの支度、自分の準備、それだけで一日が始まる前に疲れてしまいそうな状態でした。
そんなある日、みーちゃんが着替えの途中でピタッと動かなくなりました。トレーナーの袖に腕を通す前のまま、まるで時間が止まったかのように。
「どうしたの?」と声をかけても動かない。違う服を持ってきても無反応。トイレにも行かない。腕がだるくなっても、つらくなっても、その姿勢のまま何時間もフリーズ。ひどい時は夕方まで同じ姿勢でいたこともありました。
そしてある日、「今日は休んでいいよ」とお休み用の服を持ってくると、何事もなかったかのようにスッと着替えました。
——あぁ、行きたくなかったんだね。気づくのが遅くてごめん。
仕事を辞めることにした
そんな日が何度か続いて、私は仕事を休む日が増えました。そして最終的に、その仕事を辞めることにしました。
今になって思います。きっとみーちゃんは私の顔を見ていた。「お母さん、仕事休めないんだよ……」そう言わないまでも、表情や空気で圧をかけてしまっていたのだと思います。
相談支援員さんにその話をしたとき「子どもって、親が思っている以上に表情を見て判断していますよね」と言われて、ハッとしました。
ほんとうに、そのとおりだと思います。
母の気持ちの余裕が、子どもの安心につながる
仕事を辞めて、収入は減りました。生活は決して楽ではありません。でも今は、みーちゃんの穏やかな日常がいちばん大事です。
表情ひとつで、子どもが我慢したり無理したりしてしまうことがある。母の気持ちの余裕が、子どもの安心につながる——それを心から実感しています。
今は、みーちゃんの「行きたくない」も「今日は気分がいい」も、ちゃんと受け止めてあげたいと思っています。
まとめ
- みーちゃんは発語がない分、視覚・聴覚・嗅覚のアンテナが鋭い
- 「行きたくない」という気持ちを着替えのフリーズで表現していた
- 親の表情・空気を子どもは読んでいる——それを痛感した出来事だった
- 仕事を辞める選択をした。収入より穏やかな日常を選んだ
- 母の気持ちの余裕が、子どもの安心につながる
よかてんのひとりごと
着替えのフリーズが「行きたくない」だとわかったとき、どれだけの日数気づかなかったんだろうと思いました。
発語がないということは、こういうことなんだと。言葉がなくても、ちゃんと伝えようとしてくれていた。それがわかってから、みーちゃんの「いつもと違う行動」への見方が変わりました。