【発語なし自閉症】暑いと服を脱ぐ娘に効いた「減らす」夏対策
発語のない重度自閉症の娘、みーちゃんは23歳です。
夏になると、Tシャツを脱ごうとする時期がありました。家の中でも、出先でも。
涼しくなるグッズはいくつも買いました。ほとんど使ってくれませんでした。
効いたのは、何かを足すことではなく、減らすことでした。
この記事では、我が家で受け入れられなかったもの、今も続いているもの、そして選ぶときに見ている条件を書きます。「暑い」と言えない子の夏支度で迷っている方の参考になればと思います。
暑さ対策は「足す」より「減らす」
先に結論を書きます。
みーちゃんが受け入れたのは、服の内側で完結するものだけでした。
首から上につけるもの、肌に直接貼るもの、音が出るもの。この3つは全部だめでした。
涼しくするために何かを足すという発想が、そもそも合っていなかったのだと思います。
幼少期、熱中症で救急車を呼びました
6月の日曜の朝でした。まだそこまで暑い時期ではありません。
散歩から帰ってきたみーちゃんが、ソファで横になりました。
私は「疲れたのかな」「眠いのかな」と思いました。言葉で「だるい」と言えない娘の不調を、眠気として片づけてしまったのです。
そばにいたお姉ちゃんが叫びました。
「ママ!みーちゃん、唇が紫になってる!」
ぐったりして意識が朦朧としていました。病院で測った体温は38.3度。点滴を受けて、歩いて帰れるようになったときには、本当に力が抜けました。
言葉で訴えられない子は、周りが気づいたときにはもう進んでいます。あの日から、私の中の基準が変わりました。
このときのことは別の記事に詳しく書いています。
【発語なし自閉症】救急車を2回呼んだ過去。あの日、私たちが手放した「大丈夫」という思い込み
買ったけれど使ってくれなかったもの
正直に書きます。うちで失敗したものです。
ネッククーラー
首につけた瞬間に外されました。何度か試しましたが、一度も定着しませんでした。
ハンディ扇風機
音と風の両方が苦手だったようです。持たせても、すぐ手放します。
冷却シート
おでこに貼ると、数秒で剥がされます。貼られること自体が嫌だったのだと思います。発熱の時、脇に貼るのも許してくれません💦
3つとも、新しく肌に触れるものを増やす方向でした。今にして思えば、みーちゃんにとっては暑さより先に、その感触の方が問題だったのだと思います。
ひんやりすることと、体温が下がることは別だと気づきました
買ったものが片っ端からだめになったころ、私はそもそも勘違いをしていたのだと気づきました。
接触冷感の素材も、冷却シートも、ネッククーラーも、触れた瞬間にひんやり感じるものです。
必要だったのは、涼しく感じさせることではなく、部屋の温度を下げること。水分を入れること。そして、みーちゃんが服を着ていられる状態を保つこと。
濡れた不快感が減れば、服を脱がずにいられます。機嫌も崩れません。それだけでも、夏の生活はかなり違います。
そう考えてから、選ぶものが変わりました。
今も続いているもの
逆に、何年も続いているものが2つあります。
汗取りタオルと、冷感素材の下着です。
みーちゃんは、汗や濡れた服に過敏です。濡れたままになっているのが不快で、服を脱ごうとします。
汗取りタオルは背中に入れておいて、汗をかいたら抜いて取り替えます。服を脱がせずに引き抜けるタイプだと、着替えの負担がまったく違います。
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スポーツブラとTシャツをやめました
これが一番変わったところです。
以前は、スポーツブラの上にTシャツを着せていました。この組み合わせのとき、みーちゃんはTシャツを脱ぎたがりました。
理由をはっきり聞けたわけではありません。でも、思い当たることはあります。
スポーツブラとTシャツの2枚重ねだと、アンダーのゴムで締めつけがあり、2枚の間に汗がたまり、動くたびに境目がずれます。
Tシャツに染みた汗は、しばらく乾かないのも嫌なんだと思います。
ブラトップ1枚に変えてから、脱ぐことがなくなりました。
ブラトップは生地に速乾性があるので、不快な時間がないのも◎
今はユニクロのブラトップを使っています。
選ぶときに見ている3つの条件
他のメーカーで選ぶときも、この3つで判断しています。
- 1枚で完結すること。重ね着の境目を作らない
- アンダーのゴムで締めつけないこと
- 汗をかいても肌に張りつきにくいこと
触覚の過敏が強いお子さんなら、これに「縫い目がない」「洗濯タグがない」が加わると、さらに受け入れやすくなると思います。縫い目とタグは、服を嫌がる原因としてよく挙がるところです。
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汗取りパッドが内蔵されているタイプもあります。汗取りタオルを別に入れる手間が減るので、枚数を減らすという考え方には合っています。
夏は平熱でも37度を超えます
もうひとつ、書いておきたいことがあります。
みーちゃんは熱がこもりやすい体質です。夏になると、平熱でも37度を超える日があります。本人はいたって元気です。
なので体温計の数字だけでは判断できません。37度台でも普通に過ごせる日があり、あの日のように38.3度でぐったりする日もあります。同じ「熱がある」でも、中身がまったく違います。
元気そうでも、いつ熱中症になるか油断できないこの酷暑。
顔色、唇の色、呼びかけへの反応、動き方、汗をかいているかどうかなど、チェックしています。
通所先とは、あらかじめ話しておく
みーちゃんが通っている事業所には、元看護師さんが多く在籍しています。この体質についても理解してもらえていて、朝の検温が37度を超えていても、本人が元気なら通所していいという許可をもらっています。
ここは事前に話しておいて本当によかったところです。
発熱の基準は一律で決まっていることが多く、その日の朝にいきなり説明しても、なかなか通りません。普段の体温を記録しておいて、それを見せながら相談すると話が早いです。
もちろん、最終的な判断は事業所側にあります。感染症が流行している時期は基準が厳しくなることもあります。無理に通そうとするのではなく、日ごろから体質を共有しておくという意味で、記録は役に立っています。
それでも様子がおかしいときは
唇や指先の色が変わっている。呼びかけへの反応が鈍い。まっすぐ歩けない。水を飲めない。
このどれかがあったら、迷わず119番でいいと思っています。
大袈裟かもしれない、と考えてしまう気持ちは私にもよく分かります。それでも、言葉で訴えられない子の場合は、こちらの判断基準を緩くしておくくらいでちょうどいいと思うようになりました。