【自閉症の余暇時間】動画鑑賞にたどり着くまで。ブロックも塗り絵も10分で終わった試行錯誤の記録
家で何をさせればいいんだろう」と悩んだ時期が長くありました。
この記事では、発語なし・重度知的障がい自閉症のみーちゃんが動画鑑賞という余暇にたどり着くまでの試行錯誤を記録しています。余暇支援に悩んでいる方に届けば幸いです。
やることがないと、ウロウロするだけだった
スマホで動画を見られるようになったのは17歳頃のことです。それまでの余暇は、正直なところ「何をさせればいいかわからない」の連続でした。
やることがないみーちゃんは、家の中をひたすらウロウロしていました。お気に入りのグッズをヒラヒラさせるか、ただ家の中を歩き回るか。
「何かしてあげなきゃ」と思いながら、何が正解かわからない日々でした。
テレビのCMが唯一の「好きなもの」だった
スマホで動画を見るようになる前は、テレビのCMがみーちゃんの楽しみでした。
- 通販番組で電話番号がメロディとともに表示される場面
- 男梅CMの最後のフレーズ
- タケヤみそのCMソングが流れた瞬間
これらが流れるとテンションが上がっていました。あとはNHK教育番組とDVDのしまじろう。当時はまだ動画配信サービスで見られる時代ではなかったので、DVDをひたすら繰り返していました。
ブロック・塗り絵・パズル——全部10分で終わった
「座って遊ぶ遊びを一緒にしよう」と試みたこともありました。ブロック・積み木・お絵描き・塗り絵・ちぎり絵・パズル。
どれも10分で終わりました。さっさと遊んで「終わったからもういいでしょ」と退席。
生活介護事業所でもパズルをしていると聞いていたので、家でまでしたくないのかもしれません。
先生の言葉で、少し楽になった
支援学校の先生に相談したとき、こう言われました。
「家でまで無理にさせる必要はないから、嫌なら嫌で問題ありません」
その言葉に救われました。「なんでもできるようにしなきゃ」という焦りが、少しだけほぐれました。
なぜ自閉症の子は動画鑑賞が好きなのか
地域の障がい児を育てるお母さんたちに聞くと、余暇は動画鑑賞が多いという答えが返ってきます。みーちゃんもそうですが、なぜなのかが気になっていました。
調べてみると「失敗しない安心感」と「自分のペースで楽しめること」が理由のようです。
感覚過敏や予測不安を抱えやすい自閉症の子にとって、動画は「いつでも止められる・同じ場面を何度でも戻せる・突然何かが変わらない」という安心できる居場所なのだと、腑に落ちました。
確かに、みーちゃんは同じ動画のピンポイントの場面を何度も戻しては再生しています。
まとめ
- やることがない時間は、ただウロウロしていた
- テレビのCMとしまじろうDVDが当時の唯一の楽しみだった
- ブロックや塗り絵は10分で終了、座って遊ぶ遊びは向いていなかった
- 「家でまで無理にさせなくていい」という先生の言葉に救われた
- 動画鑑賞が好きな理由は「失敗しない安心感」と「自分のペースで楽しめること」
余暇の答えを見つけるまでにかなり時間がかかりましたが、見つかってよかったと思っています。今のみーちゃんの余暇については、こちらの記事で紹介しています。
よかてんのひとりごと
男梅のCMが流れるたびにテンションが上がるみーちゃん、今でも思い出すと笑えます。
あの頃は「もっと何かさせなきゃ」と焦っていたけれど、今思えば、CMを楽しんでいたあの時間も、立派なみーちゃんの余暇でした。
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