実務者研修は実際いくら?働きながら通って分かった受講料以外にかかるお金
※これは5年以上前、私が実務者研修を受けたときの話です。金額や制度は現在のものに更新して書いています。
私が実務者研修を受けたのは、たまたま木曜日が空いたからでした。
当時も訪問介護の仕事をしていて、曜日ごとに担当が決まっていました。受けたい気持ちはあっても、通える曜日がなければ申し込めません。
訪問介護のスケジュールは、自分の都合だけでは決まりません。だから木曜が空いたとき、「受けるなら今しかない」と思って申し込みました。次にいつ空くか、分からなかったからです。
この記事では、実際に通ってみて分かったことを書きます。
- 実務者研修の受講料はいくらか
- 通学は何回で、働きながら通えるのか
- 受講料のほかに、どんな出費があるのか
- 介護福祉士を取ると、給料はどれくらい変わるのか
- 給付金が使える人と、使えない人の違い
とくに給付金については、私は対象外でした。その理由も含めて、正直に書きます。
実務者研修は、介護福祉士になるために必要な資格です
実務者研修は、介護福祉士の国家試験を受けるための要件のひとつです。
実務経験3年以上に加えて、この研修を修了していないと受験できません。つまり「受けるかどうか迷う」ものではなく、実務経験から介護福祉士を目指すなら必ず通る道ということになります。
だからこそ、費用の話は早めに知っておいたほうがいいと思っています。
三幸福祉カレッジの受講料はいくらか
私が通ったのは、三幸福祉カレッジです。
支払った金額は、正直もう覚えていません。ただ、現在の受講料を調べたところ、こうなっていました。
- 初任者研修・ホームヘルパー2級を修了している方:109,670円(税込)
- 資格をお持ちでない方:142,670円(税込)
※2026年7月時点の金額です。
ここで気をつけてほしいのが、持っている資格によって3万円以上変わるということ。「実務者研修は約10万円」とひとくくりに書かれていることが多いのですが、実際には自分がどちらに当てはまるかで、かなり違ってきます。
また、時期によって割引キャンペーンが行われていることもあります。介護職として働いている人向けの割引が用意されている場合もあるようです。
ただし内容は変わりますので、申し込む前に必ず公式サイトで最新の金額を確認してください。私が見た金額と見る金額が違うかもしれません。
お金より先に、曜日が壁になります
実務者研修で最初に調べるのは、たいてい受講料です。でも実際に申し込もうとすると、先に曜日の問題にぶつかります。
三幸福祉カレッジの実務者研修は、自宅学習と通学を組み合わせたカリキュラムです。通学は7回。私が選んだのは平日コースで、週1回、木曜日に通うコースでした。
回数だけ見ると軽く感じますが、実際は違います。約2か月のあいだ、毎週木曜を空け続けるということです。
シフト制で働いていると、これが簡単ではありません。毎月のシフト希望を出すとき、木曜だけは必ず外してもらう。職場に事情を話して、理解してもらう必要があります。
体調不良や仕事の都合で行けなくなった場合は、無料で振替ができます。介護の仕事はシフトが急に変わることもあるので、この制度があるのは正直ありがたかったです。
コースは平日だけでなく、土日や短期集中のものもあります。まず自分が空けられる曜日を確認して、それから開講日程を見てください。順番が逆だと、金額を調べたあとで「通える日がない」と気づくことになります。
受講料のほかに、かかるお金があります
パンフレットに書いてあるのは、受講料だけです。
でも働きながら通うと、通学日は仕事を入れられません。つまり、その日の収入がなくなります。
私の場合、木曜はもともと仕事が入っていた枠でした。空いたとはいえ、その日に別の仕事を入れることはできたはずです。研修に充てた分、収入は確かに減りました。
受講料 +(1日分の収入 × 7日)
これが、働きながら実務者研修を受けるときの、本当の金額です。しかも約2か月続くので、1か月あたり4日分ほどの計算になります。
ご自分の1日の収入に7をかけて、一度計算してみてください。思っていたより大きな数字になるはずです。
私はここを計算せずに申し込みました。通い始めてから「あ、今月の給料が減る」と気づいたクチです。受けたことを後悔してはいませんが、先に知っておきたかったなとは思います。
それでも、受ける価値はあると思っています
ここまで、減るお金の話ばかり書いてきました。でも私は、受けてよかったと思っています。
実務者研修は、介護福祉士の国家試験を受けるための入り口です。そして介護福祉士を取ると、給料は変わります。
厚生労働省の令和6年度の調査では、保有資格による平均給与額の差が示されています。
- 実務者研修修了者と介護福祉士の差:月あたり約2万3千円
- 初任者研修修了者と介護福祉士の差:月あたり約2万5千円
- 無資格の方と介護福祉士の差:月あたり約5万円
単純計算すると、年間で約27万円。受講料は1年かからずに取り戻せる計算になります。
ただし、これは平均の数字です。常勤で働く人と、短時間勤務の人では前提が違います。資格手当の額も事業所によってばらつきがあります。「必ずこれだけ上がる」という話ではありません。
それでも、一時的に減るお金と、そのあと続く収入を比べたら、答えははっきりしています。私が7日分の収入を削ってでも申し込んだのは、そういう計算でした。
給付金は、全員が使えるわけではありません
実務者研修について調べると、必ず「教育訓練給付制度」が出てきます。条件を満たせば、受講費用の一部が戻ってくる制度です。
「最大80%給付」といった言葉を見ると、誰でも使えるように感じてしまいます。
でも、私は対象外でした。
理由は、雇用保険に加入していなかったからです。
当時は勤務時間が短く、加入の対象になっていませんでした。教育訓練給付は雇用保険の制度なので、加入していなければ、そもそも申請ができません。
結果、受講料は全額自己負担でした。
「パートだから対象外」ではありません
ここは誤解してほしくないところです。
雇用保険は、パートかどうかで決まるわけではありません。現在の加入条件は、次の2つです。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上
- 31日以上働く見込みがある
雇用形態に関係なく、この条件を満たしていれば加入することになっています。パートでも、週20時間以上働いていれば加入しているはずです。
私が対象外だったのは、この時間に届いていなかったからでした。
自分が加入しているか調べる方法
いちばん簡単なのは、給与明細を見ることです。
「雇用保険料」が引かれていれば、加入しています。引かれていなければ、加入していません。ハローワークに行かなくても、今すぐ確認できます。
そのうえで、給付金の条件はご自身の状況によって変わります。加入していても、加入期間が足りなければ対象になりません。正確なところは、必ずハローワークで確認してください。
なお、この加入条件は2028年10月から「週10時間以上」に広がる予定です。今は対象外でも、将来は変わる可能性があります。
ひとつだけ、強くお伝えしたいことがあります。この手続きは、受講を申し込む前に済ませておく必要があります。始めてから気づいても間に合いません。申し込みボタンを押す前に、一度確認してください。
費用の負担を減らす方法はあるのか
私は給付金が使えず、全額自己負担でした。同じ状況の方も、きっといると思います。
ただ、自分でお金を払わずに資格を取る方法もあります。私が受けたときには考えもしませんでしたが、資格取得を支援してくれる会社を通せば、受講料の負担をなくすことは可能です。
仕組みと、無料になる条件については、別の記事にまとめました。
介護の資格を無料で取る方法2つ。働きながら0円で初任者研修・実務者研修
10万円を払う前に、一度読んでみてください。私は払ってしまった側なので、余計にそう思います。
まとめ
実務者研修は、介護福祉士になるための必須ルートです。避けて通れないなら、せめて先にお金と曜日の話を知っておきましょう。
- 受講料は持っている資格で変わる。3万円以上の差が出ることもある
- 通学は週1回×7回で約2か月。金額より先に、曜日の壁がある
- その7日分(月4日分)の収入は消える
- ただし介護福祉士を取れば月2万3千円ほどの差。1年かからずに取り戻せる
- 給付金は雇用保険の制度。加入していなければ使えない
- 加入しているかは給与明細で分かる。今すぐ見てほしい
- 手続きは受講前。あとから気づいても間に合わない
私は全額自己負担でした。今さら戻ってはきませんが、この記事を読んだ誰かが数万円得をしたなら、まあ元は取れたということにしておきます。
受講料の金額は、調べればすぐ出てきます。でも「その日、働けない」ことまで書いてある記事は、あまり見かけません。申し込む前の私に、いちばん教えてあげたかったのはそこでした。